前回までのあらすじ
筆者である優しそうなプロがネットビジネスセミナーに突入。セミナー後、組織の二番手の人(組織でも地位を高めている人)に奢ってもらえる、お話できるとのことで、快く承諾。しかし、カフェに行くと4時間にもわたって情報商材の営業をされる。最初は馬鹿らしいと思っていた筆者も、話を聞くにつれて催眠にかかり、なんと20万の情報商材の契約書にサインをしてしまったのであった...。
登場人物
僕:筆者であるボク。当時20歳
友人S:友人S。基本アホ。
ニバンテ:
ネットビジネス組織の二番手。営業担当。全ての脆弱を死に至らせる26歳。
第一話
twitterでよく見る、怪しいネットビジネス勧誘の組織に潜入してきた
- 冷静な判断を失った僕
- 絶対に真似してはいけない、ニバンテの催眠営業
- 1.我が組織に入れば、ミラーニューロンによるサブリミナル効果が期待できる
- 2.圧倒的成長の環境が与えられる
- 3.成長にはスピード感が重要
- いともたやすく行われるえげつない営業
※この記事では、少し引っ張りますが悪徳ネットビジネスマンの営業トークの解説を行いたいと思います。ご了承ください。
※ノウハウ記事は明日公開予定です。
冷静な判断を失った僕
前回、「突然の契約書にサイン」で終了だったのですが、いったい何が起きたのか。一言で説明すると「ニバンテによる、催眠営業トーク」です。
ニバンテのすごい点は、相手に物事を正常に判断させないようにできる技術を持っている点です。間髪入れず、まるで催眠をかけるような営業トークは、彼らの中で確立された「脆弱を殺すノウハウ」なのでしょう。
当初、ニバンテに嫌悪感を抱いていた僕も「どことなく正しいっぽい説明」と「長い時間話込んだことによる疲れ」によって、催眠にかかってしまいました。最終的には、セミナー中にパズドラをしていた僕でも、月収100万円を達成できそうな錯覚に陥りました。全てはニバンテの思う壺。
ニバンテの脆弱を刈りとる営業トークにより、僕らは、松岡修造並みに熱くなってしまい、同行していた友人Sも、
「”筆者”がやるなら、俺もやるっきゃないでしょ!」
と叫び始めました。そうです。二人してドツボにハマってしまったのです。そして、魔の契約書へサイン。あの時の僕は狂っていました。
絶対に真似してはいけない、ニバンテの催眠営業
ニバンテのようなネットビジネス営業マンに搾取されている人は今も多い。
ストーリーを進めたい気持ちもありますが、今後、僕と同じ目に合わない人が増えますように、ニバンテの巧みな営業トークについて、当記事ではしっかりと解説しておきます。
今もなお、カフェでもニバンテみたいな人を未だに見かけますから、こうした予防のための知識を知っておきべきだと思うのです。脆弱はまだまだ大勢いると思います。スイマセン。説明させてください。
催眠営業トーク マジック3
僕を揺さぶったニバンテの営業トークのミソは大きく3つあります。
- ミラーニューロンによるサブリミナル効果!
- 圧倒的に成長するには、上に引き上げてもらうしかない
- 成長にはスピード感が大切。時間はお金で買える
これらは「一見それっぽい」ので正しいことのように錯覚してしまいますが、ネットビジネスの組織や商材に本質的な価値はないので、くれぐれも騙されないように注意する必要があります。こうしたやり口で勧誘されたら、「用があるんで」とすぐさま逃げたほうが身のためです。
それでは、蛇足かもしれませんが、それぞれ解説します。
1.我が組織に入れば、ミラーニューロンによるサブリミナル効果が期待できる
1つ目ですね、何だか意識高い系なワードが2つも。
ミラーニューロン?サブリミナル効果?
初めて聞く方もいらっしゃると思いますので、それぞれ説明しますね。
1-1.ミラーニューロンとは
ミラーニューロンとは何か?wikiの説明を引用すると、
ミラーニューロン(英: Mirror neuron)とは、霊長類などの高等動物の脳内で、自ら行動する時と、他の個体が行動するのを見ている状態の、両方で活動電位を発生させる神経細胞である。 他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように"鏡"のような反応をすることから名付けられた。 wiki参照
つまり、私たち人間の脳は「関わる人によって、自分が形成される」ように設計されているみたいなのです。私たちは「相手に」合わせるのが得意なのです。ミラーニューロンという脳の仕組み上、これは無意識レベルで行われているみたいです。
1-2.サブリミナル効果とは
こちらもwikiを参照しておきます。
サブリミナル効果(サブリミナルこうか)とは、意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果のこと。 サブリミナルとは「潜在意識の」という意味の言葉である。 境界領域下の刺激はサブリミナル刺激(Subliminal stimuli)と呼ばれている。wiki参照
ミラーニューロンによってあなたの意識は、あなたが気づかない内に変わります。例えば、ネガティブな人と会う機会が多い場合、自然とあなたの無意識もネガティブに支配されているのです。これを”認識できない”のが、サブリミナル効果の怖い点です。
1-3.ニバンテによるサブリミナル営業トーク
ミラーニューロンとサブリミナル効果といった言葉は「初めて知る人」にとって妙な説得感を生みます。たいてい、ネットビジネス組織の連中は以下のような営業トークをかましてきます。
「意識の高い人たちや成功を収めている猛者が大勢控えている我らの組織に入る(=情報商材を購入する)ことによって、あなたもミラーニューロンの仕組み上、潜在意識に成功するための心構えを刷り込ませることができる。このサブリミナル効果により、あなたは確実に簡単に成功できる。do you understand?成功への道はまず環境から★」
要は組織に入ることによって、あなたは簡単に成功できますよ。といった語り口です。おそろしぃ。
2.圧倒的成長の環境が与えられる
次のトークは、脆弱学生にとって強いニーズである「成長」を突いたトークです。意識は高いが脆弱な学生は「成長」をとにかく求めています。これに対して、ニバンテの営業トークはいたってシンプル。
「成長するためには、すでに成功している人、つまり”君より上の人”に引き上げてもらうしかない」
言わんとすることは納得できますが、一年経った今、よくよく考えてみれば「君たち全員、僕よりスキルないやん」と思うわけです。が、しかしながら、何もわからない学生にしてみれば、「とにかく環境を変えるしかない!」と。そう思うしかないのです。
環境を変えれば良いってものではありません。。
彼らの組織に、上の人なんていませんし、彼らの実績は、かりそめの成功から生まれたものです。彼らの言う「成功」は人を騙すことによっての「成功」です。それっぽい言い口ですが、これも騙されないように気をつける必要があります。
3.成長にはスピード感が重要
この言い文句が一番厄介です。なぜなら、最終的には相手にローンをしてまでお金を用意させる、黒魔術のようなトークだからです。
実際に、僕が受けた営業トークは以下のようなものでした。
「あなたがこの決断を遅らせることや、この決断を行わないことによって、成功者は今、すでに上へ向かって進んでいるのですよ。あなたが決断しない内は、あなたは成長できない。成長できる人は、得てして決断力のある人だ。やるなら今だ!ん?お金がない?そんなん言い訳。うちの組織で本気の奴は学生ローンでお金を借りて入ったゾ。さあ、どうする?成長にはスピード感が重要ダ!!!」
「や、やります。やるっきゃない!ウオオオオオ!!」←僕
やるなよ。
いともたやすく行われるえげつない営業
こうして、ニバンテの営業トーク「マジック3」によって僕は20万の契約書にサインをすることになってしまったのです。もちろん、僕はそんな大金を持ち合わせていません。
引っ張りましたが、知って欲しいのです。
ゲロ以下の匂いがプンプンする輩がいることをーーーーッ!!!
そして、安易に騙されないでください。
時間とお金を消費しないでください。
これ以上、ニバンテに高級な焼肉を食わせないでください。
第三話